平成最後の紅葉シーズンを終え

大興善寺住職です。

「今年の紅葉シーズンは、12月2日(一部では12月9日)まで」と大まかに設定しておりました。

今週は雨も多く、紅葉も終焉へ。お越しいただいた方々を歓迎しつつも、日常を取り戻しております。

ということでありますから、紅葉シーズンも終了となりました。

12月7日現在、オフシーズン対応となっております。

そのような中でのごあいさつとなります。

今年の紅葉シーズンを振り返り

11月28日の落葉見られた境内
11月28日の大興善寺境内

序盤は早い紅葉が展開となりました。それが1週間ほど前まで見頃が続くことになりました。

当ホームページのごあいさつやブログ記事の繰り返しとなりますが、11月早々に色づき始めた今年の紅葉、どうなることかと気をもむこと頻り。

色がついたらついたで、その日その日の天候と気温の変化にも、気を取られ、心休まる暇もありませんでした。

幸いなことに、紅葉がいい塩梅に色づき、葉っぱを落としてしまうような強い雨にも合わず、雨が降るときは、夕刻から夜明けまで。結果として見頃は長く継続。こんなに幸運に恵まれた年は稀です。

私の記憶では、平成17年(2005年)以来です。日本庭園を開設した年以来の充実感を覚えた年でもありました。

紅葉名所としての大興善寺

平成12年(2000年)から始まった大興善寺紅葉の観光展開。

寺の代名詞でもあります「つつじ」。花の観光名所としての知名度に比べますと、当時まったく無名の存在。

そのような紅葉スポットとしての出発でした。

バスツアーとともに

21世紀初頭はバスツアーの全盛期。周辺の紅葉スポットを巡って、大興善寺にもお立ち寄りいただく企画が功を奏します。

年を重ねるにつれ、佐賀・九州の紅葉名所の仲間入りを果たすことになりました。

九州各地や関東・関西といった遠隔地からも、観光バスにて大挙してお出でいただき、お迎えするのが定番でありました。

その対応から生まれたのが、紅葉ライトアップです。

夕方近くにお出でいただいたバスツアーの方々にも、美しい紅葉をご覧いただこうと、照明を各所に設け、紅葉を照らすことになりました。

これが評判を呼び、現在も続く人気の催しとして、すっかり定着しております。

旅の形もかわりつつ

近年は、そのような観光の定番も移ろいつつあります。貸し切りバスで各地の名所を巡り、あらかじめ決められた滞在時間に、せきたてられるバスツアーよりも、マイペース型のフリーツアーへと観光客の志向が変化しているようです。

ネット検索も、スマートフォン中心。こちら側としましても、それを前提とした情報提供が要求される時代となり、いろいろな面で時代の流れを感じます。

「お出かけ先を前もって決めておく」ことに加え、「お出かけ先で行き先を決める」ことがスマートフォンにより便利になりました。

今年は、後者の流れで、大興善寺にお越しいただく方も多かった様子です。

紅葉の評判をいただくとともに、「非常につらかった」「まるで山登り」のようなご意見もいただく形になりました。

近郊の紅葉名所と比べますと、「ご足労」をおかけする場所でもあります。「初見参」「ちょっとお立ち寄り」の方でしたら、なおさらではなかったでしょうか。

山のふもとの紅葉名所

そのような環境にありましても、大興善寺は、素晴らしい自然に恵まれ、都会地に近く交通の便もよく、地の利も抜群です。このように恵まれたこの場所で、注目を頂いておりますことは、将来への期待を膨らませるものとして、意を強くしているところです。

寺が中心となって、地域の振興にかかわる観光事業に携わることには、無理があり、数々の面で不都合をきたしております。

美観の整備の面しかり、ご足労をおかけする面しかり。

しかしながら、現状としては、財力や人力に限界がある中、工夫を凝らして現状の改善や発展を目指すべく、これを生かしていく以外にはありません。

大興善寺は山寺。山寺とその上に広がる紅葉名所です。

御礼

まずは平成最後の紅葉シーズン中、ご足労いただいた、そしてお出でいただいた皆様へ。

続いて、懸命に盛り上げてくださった関係者へ。

くわえまして立役者であります自然の恵みへ。

本当に有難うございました。と厚く御礼申し上げます。

振り返れば、コツコツと積み重ねてきた、ささやかではあっても、息の長い積み重ねが今日の恵みに生かされていることに感謝します。

自然につきまして追伸

自然は恵みと戒め、表裏一体です。

雨が降るたびに、風が吹くたびに、一喜一憂。

今年ほど熱中症を心配した年はありませんでした。雨が降らない日がずいぶん続きましたが、モミジは豊富に葉っぱを維持しました。

一年中の手入れが自然を護り、景観を維持していることは歴然です。それでも、周りの山林では、所有者が維持管理を持て余し、手入れが及ばないところが増えています。

その自然が、様々な形で、負の影響を与えています。大興善寺だけに限ったことではありませんが、今後の環境護持、自然保護の視点からは、大きな危険信号であることを提言します。

最後に

元に戻って、大興善寺。現状維持に満足するだけではなく、今後の更なる向上を目指してまいります。どうか、あたたかいご声援を御願い致します。

来年以降、進むべき方向として、伝統を生かし、更なる自然と神仏のご加護を希い、心安らぐご縁と契の聖地を目指してまいります。

四季折々、こころの安らぎ処として、機会あるごとにご参拝賜りますようお願い申し上げます。

年末年始には、除夜の鐘から新春初詣にお訪ねください。

平成30年12月7日 大興善寺住職 神原玄應